Disney+で配信が始まったマーベル・シネマティック・ユニバース(MCU)のドラマシリーズ『ロキ』には、時間軸を監視する機関TVAが登場。ロキは『アベンジャーズ』以降、本来辿るはずだった時間軸からスペース・ストーンの力を使って逸脱し、モンゴルの砂漠に落下した直後にTVAに拘束されてしまった。TVAの任務は、ロキのような時間軸から外れた存在の“変異体”をコントロール下に置くことであるとの説明が作中でなされた。
ここでふと、「なぜスティーブ・ロジャース(クリス・エヴァンス)がTVAに逮捕されなかったのか」という疑問がわき上がる。
『アベンジャーズ/エンドゲーム』の終盤で、スティーブは量子世界を通じて過去にタイムトラベルし、ペギー・カーター(ヘイリー・アトウェル)とともに時を過ごした。そして、盾を渡すため、年老いた姿となったスティーブはサム・ウィルソン(アンソニー・マッキー)たちの前に姿を表した。
愛する恋人と過ごすためとはいえ、別の時間軸に自分本位な理由でとどまり、さらには別の時間軸の貴重品であるヴィブラニウム製の盾をサムに手渡すという行為は、TVAに目をつけられなかったのだろうか。
ロキはスペース・ストーンで移動した直後に逮捕されてしまっている一方、スティーブはその年老いた姿から、長年にわたってペギーと平穏に過ごせたのだろうということが見て取れる。この両者の違いは何なのか。
この疑問に関して、YoutuberのSUPESがロキの脚本家のマイケル・ウォルドロンにインタビューした動画がアップされている。それによると、マイケルは
それには答えられません。作品を見続けてもらえればと思います。
と返答している。
秘密主義のマーベル・スタジオらしい回答だが、『キャプテン・アメリカ』4作目の製作が決定し、うわさレベルだがクリス・エヴァンスもカムバックするのではないかと期待されている今、初代キャプテン・アメリカの情報は漏れせないということなのかもしれない。
あるいは、ロキ第1話で説明された通りの理由で、スティーブは無罪放免なのかもしれない。ロキは裁判所でアベンジャーズも時間軸を乱していると主張したが、裁判官ラヴォナ・レンスレイヤー(ググ・バサ=ロー)から「アベンジャーズのタイムトラベルは神聖時間軸に組み込まれた予定内の行動である」と教えられた。とすると、スティーブが過去にとどまったことも、盾を持ち出したことも、タイムキーパーの予定調和の出来事だったのだろうか。
今後、ロキのドラマ、あるいはキャプテン・アメリカの続編で明確なアンサーが示されることに期待したい。